05.12
英動物園生まれのオオヤマネコ、“野生への最初の一歩”を踏み出す様子が感慨深い
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イギリス・ニューキー動物園で生まれたメスのカルパチアオオヤマネコが、ヨーロッパの保全プロジェクト「Linking Lynx」の一環として、野生放出に向けた最終準備に入りました。イギリスの動物園で生まれた個体が、野生放出プログラムに参加するのは初めてのことです。
ニューキー動物園公式Facebookによると、カルパチアオオヤマネコは5月1日、ドイツ・カールスルーエ動物園にある準野生区域に放出。投稿動画には、輸送用と思われる箱からカルパチアオオヤマが顔を出し、周囲の様子を伺いながら、“野生への一歩”を踏み出す様子が映っています。
投稿で「これは私たちにとって試金石となる瞬間で、再野生化プログラムに飼育下で生まれたオオヤマネコを送るイギリスで最初の例です」とつづっています。
BBCによると、カルパチアオオヤマは1200平方メートルの囲いの中で監視され、野生で生きていけるかどうかを慎重に判断されるといいます。
今回の放出のきっかけは、ヨーロッパ絶滅危惧種プログラム(EEP)の繁殖コーディネーターであるディナ・ゲブハルトさん。ヨーロッパ各地のオスとメスのマッチングや繁殖・放獣に最適な個体を選定しており、BBCの取材に「私は動物園育ちのオオヤマネコのTinderのようなもの」と説明します。
2024年はオスの誕生が過剰で、特にメスが不足していたことから、ディナさんがニューキー動物園に緊急の打診をしたといいます。
ニューキー動物園の飼育責任者ジョン・ミークさんは「もちろん即答で『はい』と言いました。私たちにとっても願ってもない機会でした」「今の時代、動物園は展示のための場所ではなく、保全を実践する場」だと語ります。
この貴重な保全の旅は、今後もニューキー動物園のSNSで発信される予定です。
Source: HuffPost




