2025
05.04

5000年前の「高位女性のミイラ」が発見。ペルーのカラル文明で「女性がとても重要な役割を担ってきた」と専門家

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ペルー沿岸部で考古学者たちが約5000年前の女性のミイラを発見しました。この女性は、アメリカ大陸最古の都市とされる古代カラル文明の上層階級に属していた可能性があるとされています。

【画像】5000年前の「高位女性のミイラ」

カラルはリマから太平洋沿いに約180キロ北に位置し、古代エジプト、古代中国、シュメール文明と同時期に栄えた都市です。

ロイター通信によると、今回ミイラが発見されたのは、カラル遺跡内のアスペロ地区で、かつて都市のゴミ捨て場として利用されていた場所でした。発掘に携わった考古学者ダビド・パロミノ氏はロイターに「高い地位にあった女性と一致する要素がある重要な埋葬です」と述べ、遺体の包まれ方や、皮膚・髪・爪が良好に保存されていた点に注目しています。

発見された女性は死亡時に20〜35歳だったと推定され、アマゾン地域のオウム(コンゴウインコ)などの羽を使った青と茶色のマントに包まれていました。さらに墓の周囲には、供物が納められたかごや壺、ひょうたん、オオハシのくちばしなどが置かれていたといいます。これらの品々は、女性の高い社会的地位だけでなく、カラル社会がアマゾンにまで及ぶ広範な交易・文化ネットワークの一端を担っていたことを示しています。

Archaeology Newsは、羽根細工パネルやその他精緻な工芸品の発見が「カラル文明において高度に専門化された技術が発展していたことを示している」というペルー国家の公式声明を紹介。特に羽細工の芸術は、古代アンデス文明が達成した象徴的かつ美的な洗練さを物語っているといいます。

パロミノ氏は、今回の発見について「この文明では男性が支配者で重要な役割を果たしていると考えられてきたが、女性がとても重要な役割を担ってきたことを示しています」と指摘しました

正確な埋葬時期は不明ですが、カラル文明は紀元前3000年頃に繁栄していたとされています。

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Source: HuffPost