2025
04.28

トランプ氏指名の検察官がWikipediaを「プロパガンダを拡散した」と非難。「情報操作をしている」と主張

国際ニュースまとめ

世界中のボランティアによって執筆、作成されているインターネット百科事典のWikipedia(ウィキペディア)世界中のボランティアによって執筆、作成されているインターネット百科事典のWikipedia(ウィキペディア)

アメリカの首都ワシントン連邦地検のエド・マーティン検事正代行が4月24日、ウィキペディアを運営する非営利団体ウィキメディア財団に対し、運営方法を非難する書簡を送った。フリープレスなどが報じた。

マーティン氏は1月に、トランプ大統領から検事正代行に指名された人物だ。

同氏は24日付の書簡で、ウィキメディア財団を「外国勢力による情報操作と、アメリカ国民に対するプロパガンダ拡散を許している」と非難し、次のように述べている。

「ウィキペディアは、自らのプラットフォーム上での情報操作を許している。これには重要な歴史的出来事や、現職および元アメリカ指導者たちの経歴情報の書き換え、アメリカの国家安全保障および国益に関わるその他の事項も含まれている」

「情報提供を装い、世論に影響を与えるプロパガンダを隠すことは、ウィキメディアの『教育』という使命に反する行為だ」

マーティン氏は、ウィキメディア財団理事会は、ほとんどが外国籍の理事で構成されており、ウィキペディアが「アメリカ納税者の利益を損なっている」とも主張。

「ウィキペディアの情報管理方針が外国勢力に利益をもたらしているという情報が寄せられた」と述べている。

さらに、マーティン氏は「税控除が受けられるのは宗教、慈善、科学、公共の安全に関する試験、文学、または教育目的の団体のみ」と定めた税法に、ウィキメディア財団が違反しているとも主張している。

この点についてフリープレスは、非営利団体の免税資格に関する調査は、通常は刑事検察官ではなく国税庁(IRS)が行うため、書簡の指摘は異例だとしている。

マーティン氏はこれらの非難を書簡に記載した上で、「一般市民をプロパガンダ拡散から“保護”するためにどのような仕組みを設けているか」や「外国勢力が歴史の改ざんや書き換えを目的とした編集をしないようにするためにどのような対策を取っているか」など、12項目の質問に5月15日までに回答するよう求めている。

トランプ大統領に指名されたワシントン連邦地検のエド・マーティン検事正代行(2025年3月25日)トランプ大統領に指名されたワシントン連邦地検のエド・マーティン検事正代行(2025年3月25日)

ウィキペディア側は反論

ウィキペディアの編集者であるモリー・ホワイト氏は、書簡はトランプ氏とその仲間が「法律を武器として、質の高い、独立した情報を封じ込めようとしている例の一つだ」とワシントン・ポストに反論している。

また、ウィキメディア財団の弁護士であるジェイコブ・ロジャース氏は、「ウィキペディアは『中立的な観点、検証可能性、独自研究の禁止』という原則に基づいて運営されている。それは情報をできる限り正確かつ公正、中立に提示するためだ」とヴァージに説明している。

ロジャース氏はマーティン氏の要求について、「ウィキペディアのコンテンツ管理は約26万人のボランティアによって監視されており、誰もが見られる開かれた透明性のある方法で行われている。ウィキペディアの仕組みについて説明する機会を歓迎しており、適切なフォーラムでそれを行うつもりだ」と述べている。

保守派の人物がウィキペディアを攻撃するのは今回が初めてではない。

イーロン・マスク氏は2023年に、ウィキペディアを「ディックペディア」という名前に変更すれば10億ドルを払うとXに投稿した。また2024年には、ウィキペディアを「ウォークペディア」と呼び、同サイトへの寄付をやめるよう呼びかけた。

【画像】ウィキペディアを批判するイーロン・マスク氏の投稿

マーティン氏が非難の書簡を送ったのは、ウィキペディアだけではない。

ニューヨーク・タイムズは、マーティン氏は少なくとも4つの医学誌に対して同様の書簡を送付しており、その中には著名な「ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン」も含まれていると報じている。

マーティン氏は、これらの医学誌が特定の見解に対して偏った立場を取っており「党派心に基づいて、科学的議論をしている」と非難しているという。

これに対し、医学誌ランセットは25日、マーティン氏の書簡を「医学誌に恐怖を与え、独立した編集権を侵害しようとする策略であることは明らかだ」と非難する声明を掲載した。

ハフポストUS版の記事を翻訳しました。

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Source: HuffPost