03.20
バンコクの暁の寺「ワット・アルン」、ユネスコ世界遺産登録へ向け閣議承認を申請


タイ文化省は2025年3月20日、バンコクの有名な仏教寺院ワット・アルン(暁の寺)の仏塔(プラ・プラーン)をユネスコ世界遺産に登録するため、閣議承認を求める方針を明らかにしました。
文化大臣「ワット・アルンの仏塔は世界的価値を持つ」
スダーワン・ワンスパキットコーソン文化大臣は、ワット・アルンの仏塔がラタナコーシン時代の独自の建築様式を持ち、仏教建築遺産として極めて重要な存在であると強調しました。
文化省の世界遺産関連小委員会は、ユネスコへの登録申請を進めることを決定しており、スダーワン大臣は「ワット・アルンの仏塔は、タイ国内だけでなく、アジア全体においても貴重な仏教建築です。この決定を受け、タイの世界遺産委員会に申請を提出し、閣議承認を目指します」と述べました。
6月の世界遺産委員会に向け、暫定リスト入りを目指す
閣議承認が得られれば、政府はワット・アルンの仏塔をユネスコの「世界遺産暫定リスト」に登録し、今年6月の世界遺産委員会会議に向けて正式な申請を行う予定です。
他の世界遺産候補地
スダーワン大臣は、ナコンシータンマラート県の「ワット・プラ・マハータート・ウォラマハーウィハーン」も世界遺産登録申請を行っていることを明らかにしました。
現在、この申請は国際記念物遺跡会議(ICOMOS)の審査を受けており、タイ政府は専門家チームの現地調査に備える必要があるとしています。審査結果をもとに、2026年6月または7月に世界遺産委員会で正式審議が行われる見込みです。
ワット・プラ・マハータートのほか、タイの「世界遺産暫定リスト」には以下の候補地が含まれています。
- チェンマイの歴史的建造物、遺跡、文化的景観
- ランナー王国の旧都・チェンマイの歴史と文化遺産を包括しています。
- プラ・タート・パノムと関連する歴史的建造物および景観
- メコン川流域にある由緒ある仏教寺院群です。
- パノム・ルン、ムアン・タム、プライ・バートの遺跡群
- クメール時代のヒンドゥー教寺院建築と芸術を代表する遺跡群です。
- タイのアンダマン海自然保護区
- 国立公園やマングローブ保護区を含む自然遺産候補地です。
- ソンクラーとその関連するラグーン定住地
- ソンクラー湖周辺の長い歴史を持つ定住地と貿易の重要拠点です。
タイ政府は今後も、文化・自然遺産の保護とユネスコ登録に向けた取り組みを強化していく方針です。
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Source: タイランドハイパーリンクス

