2025
03.15

「関係改善のために努力している」プーチン氏がトランプ氏を賞賛

国際ニュースまとめ

ウクライナとの30日間の停戦案に関する協議を終えた後、ロシアのプーチン大統領は、アメリカのトランプ大統領を賞賛した。

 

「あらゆることを行っている」

 

プーチン大統領は3月13日の深夜、トランプ氏の側近で中東担当特使のスティーブ・ウィトコフ氏と会談し、アメリカが提案したウクライナとの30日間に及ぶ停戦案について話し合った。

 

ロシア側はこの会談において、停戦に同意するための包括的な条件を提示。そこには30日間の停戦期間中に、ウクライナが再軍備も動員も行わないという条件も含まれていた。

 

その後、トランプ氏は、「ロシアと非常に良好で生産的な協議を行った」と述べ、14日にはSNSへの投稿で「ロシアとウクライナの戦争が、終結する可能性が非常に高い」と述べた。

 

一方、プーチン氏も安全保障関係者らとの会合で、トランプ氏を賞賛し、次のように述べたという。

 

「トランプ大統領率いる新政権は、前政権によって基本的に破壊されたものを、少なくともいくらかでも回復するために、あらゆることを行っていることを我々は知っている」

 

合意に達する可能性について楽観的

 

停戦協議について、ロシアのペスコフ報道官は、プーチン大統領がウィトコフ特使を通じて、トランプ大統領に停戦案に関するメッセージを送ったと発言。合意に達する可能性については、「慎重」だが「楽観視」しているとの見方を示した。

 

またアメリカのルビオ国務長官も、「ロシアの立場をより詳しく検討し、大統領が次のステップを決定する。ロシアや他の国が、どうするつもりかを見極めることになる」と述べ、やはり楽観的な見方を示した。

 

しかしアメリカの諜報機関は異なった見方をしているらしく、有力紙「ワシントン・ポスト」は、政府関係者に対し3月6日に配布された諜報報告書を引用し、「プーチン大統領はウクライナの支配を維持する決意を固めている」と伝えた。

 

ウクライナのゼレンスキー大統領は3月14日、ロシアが30日間の停戦の「条件」を設定しようとしていることは、「プロセスを複雑にし、長引かせるだけだ」と改めて述べたという。

 

またゼレンスキー大統領は、停戦維持へのウクライナの関与を強調し、これを永続的な平和を確立する機会と表現。「我々は信頼できる和平計画を準備し、それをテーブルに載せ、詳細を議論し、それを実行することができた。我々は準備ができている」と語った。

 

ロシア軍がウクライナ北東部へも侵入

 

一方、ロシア国防省は13日、クルスク州にあるウクライナ軍の拠点、スジャの町を奪還したと発表。14日には、この1週間のうちに、クルスク州の29の都市や集落を奪還したと明らかにした。

 

またロシア国防省は、軍が隣接するウクライナ北東部のスムイ州に侵入し、1つの集落を掌握したと主張したという。

 

この動きについてウクライナ側も、ロシア軍がクルスク州にいる部隊を包囲しようとし、補給路を断つことを目的としているとの見方を示した。

 

ロシア軍のゲラシモフ参謀総長は12日、ウクライナが占領したクルスク州の地域のうち86%以上をロシア軍が奪還し、430人のウクライナ兵を捕虜にしたと主張。残るウクライナ兵は包囲されていると述べていた。(了)

 

出典元:The Guardian:Putin praises Trump for ‘doing everything’ to improve US-Russia relations(3/14)

Source: Switch News

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