2025
02.28

第9回 未来学と古代史ブーム――オルタナティブな歴史を志向した小松左京と新京都学派

国際ニュースまとめ

小松左京は「人類の進歩と調和」をテーマに掲げた1970年大阪万博のプロデューサーを務めた一方で、『日本沈没』ではカタストロフを書いた (C)時事

(前回はこちらから)

未来学における楽観論と悲観論

 小松左京『日本沈没』は1973年の3月に光文社から発売された。日本列島が巨大地震を伴い日本海溝に沈み消滅するという筋書きの言わずと知れたSF大作で、累計は400万部を超える大ベストセラーになった。作品自体の面白さはもちろんあろうが、世相にマッチしたことも…

Source: Foresight

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