2025
01.15

ロサンゼルスの山火事も、気候変動の影響が原因

国際ニュースまとめ

ロサンゼルスの山火事も、気候変動の影響が原因

現在、アメリカ・カリフォルニア州南部では、大規模な山火事が発生しているが、これも気候変動の影響だと指摘されている。

 

急速な都市化や気候変動が原因

 

アメリカ政府の「第5次全国気候評価」によると、ここ数十年、アメリカ西部の山火事は、急速な都市化や人為的気候変動などの要因の組み合わせにより、より大規模で激しく、より破壊的になっているという。

 

「第5次全国気候評価」は、14の異なる連邦機関による最新の気候科学の分析を示したもので、2023年11月に発表されている。

 

またこの気候評価では、気候変動がより温暖で乾燥した気候を生み出し、長期にわたる干ばつにより森林植生に負担をかけ、害虫の発生や樹木の枯死が促進され、地表における「(火災の)燃料」の蓄積につながっていると指摘している。

 

さらに近年、猛暑や長期にわたる干ばつの悪化により、乾燥した植物の量が増加し、可燃性が高まっており、これらが大規模で破壊的な山火事の原因になっているという。

 

気温の上昇や乾燥化、降水量の変化

 

アメリカ海洋大気庁も、気温の上昇や乾燥化、降水量の変化が、アメリカで毎年起きる大規模な山火事の頻度と、焼失面積の増加につながっていると指摘している。

 

環境保護庁によると、春の温暖化や夏の乾季の長期化、植生の乾燥化により、アメリカでの山火事シーズンはここ数十年で長期化し、時期も早まっているという

 

アメリカ森林局のデータでは、山火事の原因の約85%は人為的なもので、そのほとんどは放置されたキャンプファイヤーや送電線の火花などとされている。

 

しかし、この数十年間の急速な都市化により、人間が自然の中に住み続けたため、自然の山火事が頻繁に発生していた地域も含め、この状況が悪化していることがデータから明らかになったそうだ。

 

ただし今回のロサンゼルス郡での大規模な山火事は、風速40m以上の突風が吹き荒れ、湿度が低いなどの悪条件が重なり、火災の急速な拡大を可能にしたと考えられている。(了)

 

出典元:ABC News:This is how climate change contributed to the California wildfires(1/9)

Source: Switch News