01.14
「世界一貧しい大統領」のムヒカ氏が、ガンの治療を断念
「世界一貧しい大統領」として知られた、南米・ウルグアイの元大統領が、ガンの治療を断念したことを明らかにした。
「私は死につつある」
ホセ・ムヒカ元大統領(89)は、ウルグアイの週刊ニュース誌「Búsqueda」に対し、食道ガンが肝臓に転移し、これ以上の治療を断念することを選択したと述べたという。
ムヒカ元大統領は、「これが最後のインタビューになるだろう」と述べ、次のように語った。
「正直に言えば、私は死につつあります。私がお願いしたいのは、私を放っておいてほしいということ。これ以上のインタビューやその他、何も頼まないでほしい。私のサイクル(一生)は終わったのです」
小さな農家に住み、給料を寄付
ムヒカ氏は、キューバ革命にインスピレーションを得たマルクス主義過激派グループ「Tupamaros」の指導者として、初めて政界入り。
2010年から2015年まで第40代大統領として、中絶や同性婚、娯楽用マリファナを合法化し、ウルグアイをリベラルな民主主義国家の1つに変えたという。
またムヒカ氏は、任期中も大統領官邸を避けて小さな農家に住み、給料の大半を慈善事業に寄付。そのことで世界中から注目を集め、日本でも「世界一貧しい大統領」として紹介された。
腎臓病や基礎疾患で治療を断念
ムヒカ氏は昨年4月、医師が食道に腫瘍を発見したと明らかにしたが、昨年9月には、食道ガンが寛解したと判断されていた。
しかしその後、肝臓にガンが転移していることが明らかとなり、重度の腎臓病やその他の基礎疾患を患っていたこともあり、ガンの治療を断念したという。
ムヒカ氏は2020年に議員を辞し、引退したが、昨年9月には再び政治の舞台に復帰。国政選挙では左派連合「ブロード・フロント」に所属し、選挙活動を行ったという。
また彼の弟子であるYamandú Orsi氏は、昨年11月の大統領選挙で勝利し、今年3月に正式に就任することになっている。(了)
出典元:The Guardian:Uruguay’s popular former president José Mujica reveals he is dying of cancer(1/9)
Source: Switch News