01.14
「人種差別主義者で、邪悪な男」スティーブ・バノンがイーロン・マスクを痛烈批判
トランプ政権の首席戦略官だったスティーブ・バノン氏が、イーロン・マスク氏を痛烈に批判し、MAGA(アメリカ再び偉大にする)運動から追放すると誓ったという。
政権内から追放すると誓う
イタリアの新聞「Corriere della Sera」でのインタビューで、バノン氏は、マスク氏が一部の形態の移民受け入れに賛成していることを批判。
次期トランプ政権から、マスク氏を追放し、ホワイトハウスにアクセスできないようにすると誓い、次のように述べた。
「彼は本当に邪悪な男、非常に悪い男だ。私はこの男を倒すことを自分の使命とした。以前は彼が(大統領選挙に)資金を投入していたので、私は容認する覚悟ができていたが、もう容認するつもりはない」
その上で、バノン氏は「1月20日の(大統領)就任式までにイーロン・マスクを、ここ(政権内)から追い出すつもりだ。彼はホワイトハウスに、完全にアクセスできないでしょう。彼は、他の人間と同じになるでしょう」と語ったという。
ビザ問題でトランプ支持者が批判
マスク氏は、昨年の大統領選挙で、トランプ氏の最大の応援団の1人となり、約2億7000万ドルを支援したと言われている。
大統領選で勝利したトランプ氏は、アメリカ政府の支出を最大2兆ドル、つまり全予算の4分の1まで削減する諮問グループのリーダーに、マスク氏を任命した。
しかしマスク氏は、「H-1Bビザ」の所持者の受け入れを支持したことから、すべての移民受け入れに反対する極右支持者やMAGA運動の支持者から、批判されてきたという。
「H-1Bビザ」は、「特殊技能を有する職業の人」に与えられるビザで、医師や会計士、コンピューターのプログラマーなども対象とされ、南アフリカ共和国出身のマスク氏も、このビザを取得している。
そしてマスク氏が、「H-1Bビザ」の取得者の受け入れを支持する背景には、「スペースX」社や「テスラ」などが、アメリカ国外から熟練した専門家やエンジニアを雇うことを可能にするからだと考えられている。バノン氏は、インタビューにおいて、次のように述べている。
「H-1Bビザの問題は、移民制度全体がテクノロジー業界の覇者たちによって操作されているということだ。彼らはそれを、自分たちの利益のために利用している。国民は激怒している。彼(マスク氏)は南アフリカに帰るべきだ。なぜ、地球上で最も人種差別的な南アフリカの白人が、アメリカで起きていることについてコメントするのだろうか?」
またバノン氏は、マスク氏の唯一の目的は「兆万長者」になることだとし、「富の集約、そして富を通じて権力を得ること。それが、彼が注力していることだ」と批判した。(了)
出典元:The Guardian:Steve Bannon condemns Elon Musk as ‘racist’ and ‘truly evil’(1/12)
Source: Switch News