2025
01.14

SNS上での「妊娠・育児相談」、怖さ感じる声多数。子育て世代から「誹謗中傷に対する厳罰化」望む意見多数

国際ニュースまとめ

出産や育児に関するオンラインコミュニティを運営するベビカムは1月13日、「妊娠・育児中の悩み相談に関する意識調査」の結果を公表した

調査は2024年12月25日から2025年1月3日に、妊娠中および育児中の女性214人を対象に実施した。

その結果、SNSや掲示板などで妊娠、育児に関する相談をすることについて、4人に1人が嫌な経験をしたと回答。対策のために「悪質な誹謗中傷に対する厳罰化」や、「専門家による慣習や介入」を望む声が多数寄せられた。

◆SNS上での相談に約半数が「怖さ」

ベビカムは調査の背景について、少子化などにより、妊娠・育児期の身近な相談相手の減少、従来の地域コミュニティや家族間での支援体制が弱体化していることがあると説明。

その中で、SNSはいつでも相談したり、同じ境遇の人と繋がれたりする場として、重要な情報源・相談できる場所の一つとなっているという。

一方で、SNS上での誹謗中傷や不適切な情報提供による弊害も社会問題として指摘されており、より良い支援体制を構築するための基礎資料にしたいと考え、調査を実施した。

「SNSや掲示板などで妊娠、育児に関する相談をすることに怖いと思うことはあるか」について、「非常に怖い」と答えたのが10.3%、「やや怖いと思う」は40.7%。約半数が怖さを感じていることがわかった。

怖さを感じる理由は、「批判的なコメントを受ける可能性がある」(54.7%)、「誹謗中傷を受ける可能性がある」(54.2%)、「プライバシーが侵害される可能性がある」(45.8%)となった。

実際にSNSで相談したときに怖い経験をしたかを聞いたところ、「批判的なコメントを受けた」(11.8%)、「誹謗中傷を受けた」(9.8%)、「不適切なアドバイスを受けた」(5.9%)で、4人に1人が嫌な経験をしたことがわかった。

また、「SNSでの相談への恐怖心から、妊娠・育児の悩みを誰にも相談できずに、一人で抱え込んだことがあるか」という問いに対しては「よくある」が10.3%で最多。「たまにある」が23.4%、「あまりない」が34.6%、「全くない」が31.8%だった。

「SNSをはじめとするネット環境での妊娠・育児相談をより安全にするために必要だと思う対策」については、「悪質な誹謗中傷に対する厳罰化」(66.4%)、「専門家による慣習や介入」(56.5%)、「不適切な投稿の自動検出・削除」(55.1%)が上位だった。

ベビカムは、「SNSが妊娠・育児期の重要な相談窓口となっている一方で、誹謗中傷や不適切な情報による深刻な影響が明らかになった」とし、「特に産後うつや育児不安が社会問題となる中、安全な相談環境の整備は急務といえる」と指摘。

「専門家の監修体制強化や、誹謗中傷対策の厳格化、プライバシー保護の徹底など、プラットフォーム側での対策強化はもちろん、利用者側がリテラシーを向上させることも大切です」と分析した上で、「同時に、オンライン・オフラインの相談窓口の充実や、AIを活用した24時間対応の相談システムの導入など、多層的なサポート体制の構築も検討すべき課題と考えられる」としている。

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Source: HuffPost