2025
01.10

2025年、バーツは下落、円は上昇の可能性も?~SCB FMが市場見通し

国際ニュースまとめ

タイのサイアムコマーシャルバンク(SCB)銀行傘下のSCBフィナンシャルマーケット(SCB FM)は、2025年の世界金融市場の見通しを発表しました。2025年1月10日にタイ国営メディアNNTが伝えています。

米ドル高と利回り曲線のスティープ化

レポートでは、堅調な米国経済とFRBの慎重な金融緩和により、米ドル建て資産の優位性が続くと予測。安全資産としての需要も高く、2025年前半はドル高が継続する見込みです。

FRBは今年、50ベーシスポイントの利下げを実施すると予想されていますが、2024年よりは小幅な利下げにとどまるとSCB FMは見ています。米国債利回りは低下傾向にあり、特に短期利回りの低下が顕著となることで、利回り曲線のスティープ化が進むと予測されています。

米国株式市場は、AI導入の進展や規制緩和を背景に、テクノロジーセクターを中心に緩やかな上昇が見込まれます。

 

ユーロ・人民元は下落、円は日銀の政策次第

一方、ユーロは欧州経済の低迷とECBの積極的な利下げにより、対ドルで下落し、年末までに1ドル=1ユーロのパリティに達する可能性も指摘されています。

中国人民元も輸出の低迷や政府による通貨安誘導の思惑から、1ドル=7.50元まで下落すると予想されています。

日本円は、日銀の政策変更次第で第2四半期に上昇する可能性を秘めています。国内の賃金上昇とインフレ圧力が強まれば、日銀は利上げに踏み切ると予想され、円高を後押しする可能性があります。また、政府の大規模な経済対策や民間投資の増加も円高要因となります。しかし、短期的にはドル高基調が強く、円安傾向が続く見通しです。

 

タイバーツは前半下落

タイバーツは、2025年前半に下落し、1ドル=35.50バーツまで下落する可能性があるとSCB FMは予測しています。

 

今後の見通し

SCB FMのレポートは、2025年の世界金融市場における主要なトレンドを概観しており、投資家にとって重要な示唆を与えています。特に、米ドルの動向、主要通貨の見通し、そして日銀の金融政策は、今後の市場動向を左右する重要な要素となるでしょう。

 

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Source: タイランドハイパーリンクス