01.09
ガザ地区では年明けから1週間で74人の子供が殺害される:ユニセフ
国連児童基金(ユニセフ)は、ガザ地区において新年早々、数多くの子供たちがイスラエル軍によって殺害されたと明らかにした。
攻撃や欠乏、寒さにより子供たちが死亡
ユニセフによれば、今年最初の7日間で、北部のガザ市、南部のハンユニス、また南部の「安全地帯」に指定されたアル・マワシ地区などで、少なくとも74人の子供たちがイスラエル軍によって殺害されたという。
ユニセフのキャサリン・ラッセル事務局長は、次のように述べている。
「ガザの子供たちにとって、新年は攻撃、欠乏、寒さにさらされる機会の増加により、より多くの死と苦しみをもたらしました。停戦はずっと遅れています。新年の悲劇的な始まりで、あまりにも多くの子供たちが殺されたり、愛する人を失ったりしました」
さらにラッセル事務局長は、過去15カ月間に100万人以上の子供たちが、間に合わせのテントで暮らしていると指摘。
避難所での支援物資の不足や冬の寒さが、子供たちに深刻な脅威をもたらしているとし、「昨年の12月26日以降、乳児と新生児8人が低体温症で死亡したと報告されている。体温調節ができない幼い子供たちにとって、これは大きな脅威である」と述べた。
その上でラッセル事務局長は、紛争当事者全員に対し「民間人や人道支援従事者、民間インフラへの攻撃を中止し、民間人の基本的なニーズを満たし、迅速かつ安全で妨害のない人道支援のアクセスを促進するなど、国際人道法に基づく義務を遵守するよう」訴えた。
46人のパレスチナ人が死亡
しかしガザ地区では1月8日も、イスラエル軍の空爆が激化しており、特に北部のガザ市では中心部の遊園地付近で、少なくとも5人のパレスチナ人が殺害されたという。
またガザ市にある住宅のビルも、イスラエル軍によって破壊され、ガザ市のインターネット固定回線の保守作業に従事していた、通信作業員4人も負傷したそうだ。
ガザ地区の医療関係者によると、1月8日の夜明け以降、ガザ全域ではイスラエルの攻撃により、少なくとも46人のパレスチナ人が死亡し、そのうち31人が北部で殺害されたという。
一方、イスラエル軍は8日、ガザ地区にあるトンネルで、「ハマス」に人質にされていた2人の親子の遺体を発見したと明らかにした。
死んでいるのが見つかったのは、父親のユセフ・アル・ジヤドナさん(53)と、その息子のハムザさん(22)だ。イスラエル・カッツ国防相は、ジヤドナ家に哀悼の意を表したという。
ヨルダン川西岸でも2人の子供、1人の男性が死亡
ヨルダン川西岸地区でも、イスラエル軍の攻撃が続けられ、1月8日には北部の町、Tammunにおいて、8歳と10歳の2人の子供がドローンにより殺害され、23歳のパレスチナ人男性も殺された。
Two children were among three Palestinians from the same family killed in an Israeli drone attack in the occupied West Bank. pic.twitter.com/VaMBT0Ak0E
— Al Jazeera English (@AJEnglish) January 8, 2025
イスラエル軍は戦闘員の一団を攻撃したと述べたが、地元の人々によると、そこは住宅地だったという。
しかもイスラエル軍は、負傷者や死亡者への医療チームの接近を阻止しており、今回も医療チームは、彼らに近づくことができなかったそうだ。
2023年10月以降、ヨルダン川西岸地区でも、イスラエル軍または武装したイスラエル人入植者によって、少なくとも841人のパレスチナ人が殺害されている。(了)
出典元:Aljazeera:LIVE: Blinken says ceasefire and captives deal in Gaza is ‘very close’(1/8)
Source: Switch News