技術屋が書いたベストセラー数学書――和算家・吉田光由（1598～1672）

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多くの数学ファンとともに研究者を生み出した『塵劫記』（国立国会図書館デジタルコレクション）

　鎖国下の江戸時代、日本独自の数学文化「和算」が華ひらく。天才和算家・関孝和のベルヌーイ数発見のような、世界にさきがけた業績がなぜ生み出されたのか。江戸流イノベーションの謎に迫る短期集中連載第1回。

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江戸時代のベストセラー

　江戸時代初期、寛永4年（1827）に出版された『塵劫記(じんこうき)』という数学書がある。『塵劫記』はその後も版を重ね、多…

Source: Foresight