12.28
人気インフルエンサーが飲酒チャレンジで死亡の続報、背景に搾取疑惑も
タイで人気のインフルエンサーであるバンク・レスターさん(27歳)が、2025年12月25日のクリスマスの夜に飲酒チャレンジを行い、その後に死亡した事件で、警察は関係者から事情を聴くなど捜査を進めています。
■「酒一気飲みで3万バーツの報酬を得る企画」で死亡
バンク・レスターさんは、バンコクのスラム街で生まれ、生後わずか2ヶ月で両親が離婚。貧しい祖母に育てられ、7歳から路上で花輪を売って生計を支えてきた苦労人でした。
幼い頃から過酷な環境に置かれながらも、持ち前の明るさとユーモアで周囲を笑顔にするムードメーカー的存在だったバンク・レスターさん。後にTikTokで人気インフルエンサーとなり、多くの人々に愛される存在となりました。
しかし、人気を得るにつれ、彼の動画内容は過激さを増していきました。お金や「いいね」のために、地下ファイトクラブでの戦い、バイクで水中に突っ込む、入浴中にこっそり撮影される、不衛生なものを食べる、さらには潤滑剤を摂取するなど、自らを屈辱にさらすような行為を繰り返していたのです。そして、彼の最後の行為は、過剰な量のアルコールを飲むことでした。
警察の発表によると、12月25日にバンク・レスターさんはパーティーで、350mlの酒瓶を1本飲むごとに1万バーツの報酬を受け取るというチャレンジに参加。少なくとも2本の酒瓶とグラス1杯のリキュール、さらにビールを1/4本飲んだ後に心不全を起こし、12月26日午前3時40分頃に死亡が確認されました。
遺体の司法解剖の結果、死因は急性心不全と判明。警察は、パーティーの関係者から事情を聴くとともに、バンク・レスターさんの血液や胃の内容物を分析し、事件の真相解明を進めています。
一部報道によると、バンク・レスターさんは知的障害を抱えていたという情報もあり、今回の事件は、インフルエンサーに対する搾取問題や、障害者に対する差別問題、そして過激な動画投稿を助長するSNSの風潮など、様々な社会問題を浮き彫りにしています。
警察は、飲酒を強要した人物がいる場合は、刑事責任を問う方針を示しています。また、SNS上では、バンク・レスターさんの死を悼む声とともに、危険なチャレンジを助長する風潮に警鐘を鳴らす声が上がっています。
■THREE ALCOHOL-RELATED TRAGEDIES MAR YEAR-END CELEBRATIONS
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