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新社会人、理想と現実のギャップが小さくなっている?インターンシップは企業に欠かせない施策に【最新調査】
就活における売り手市場や働き手不足が進む昨今、今日の新社会人は何を感じ、何を重要視し、企業に何を求めているのだろうか。
マイナビは、2024年4月新卒入社の社会人を対象に実施した「マイナビ 2024年卒 入社半年後調査」の結果を発表。調査結果を一部抜粋して紹介する。
【調査概要】
調査期間:2024年10月25日(金)~2024年10月31日(木)
調査方法:WEB上のアンケートフォーム
調査対象:2024年卒業予定として就職活動を行い、その状況をモニター調査で回答した人を対象とした追跡調査
有効回答数:398人(文系男子73人、文系女子109人、理系男子104人、理系女子112人)
新社会人、理想と現実のギャップが小さくなっている?
就活時の入社予定先企業への総合満足度と、入社半年後(10月調査時点)の勤務先への総合満足度を、それぞれ5段階で聞いたところ、全体の89.6%が就活時の入社予定先満足度が高い(4・5)結果となり、前年より4.7pt減少した。一方、入社半年後の勤務先満足度が高い割合は全体の84.0%で、前年より4.9pt増加。
23年卒の入社後の満足度は入社前と比べて15.1pt減となっており、24年卒(入社後5.6pt減)の方が入社後の満足度の減少幅が少ない結果となった。
一般的に、入社直後はリアリティショック(現実と理想のギャップに衝撃を受けること)を感じやすいとされているが、24年卒は23年卒と比較してインターンシップ・仕事体験などの参加率も増加しており、これらの入社前の企業理解の機会の充実によって、入社後のギャップが縮小していることが推察される。
インターンシップ・仕事体験に参加した割合は?
調査では、新社会人の2人に1人(49.3%)が現在の勤務先のインターンシップ・仕事体験に参加していたことがわかった。調査を開始した20年卒以来、同項目の値は右肩上がりで増加している。インターンシップ・仕事体験の参加有無別に現在の勤務先への総合満足度を見てみると、参加経験者の81.4%が勤務先の満足度が4もしくは5だったのに対し、不参加者は77.2%と4.2ptの差があった。
インターンシップ・仕事体験に複数日程で参加したり、実際の業務に近いプログラムを経験したりすることで、企業理解が深まり、その後の勤務先満足度にも影響していると考えられる。
今後の転職意向について聞くと、転職意向がある割合は全体の54.2%で、23年卒の57.2%から3.0pt減少した。続いて「仕事に疲れた、つらい」と感じることがあるかを聞くと、全体の70.2%が「感じる(常に+時々)」と回答。その理由としては「仕事量が多い」が41.1%で最も多い結果となった。
また、転職意向のある人の35.7%が「働く時間が長い」と感じており、転職意向なしのグループ(18.0%)と大きな差が開いた。働き方やワークライフバランスの割合が多様化している現代、勤務時間の長さが負担となり、転職意向につながる可能性が示唆される。
調査結果を振り返り、マイナビキャリアリサーチラボ主任研究員の井出翔子さんは「複数日程参加したり、より実務に近い体験をしたりしている人ほど、入社後の満足度が高いようです。いまやインターンシップ・仕事体験は企業認知・理解のため取り組みであるだけでなく、オンボーディング施策の1つとも言えるのではないでしょうか」とコメント。
さらに、調査における「今年の新社会人の選ぶ漢字」1位が「学」であることについても言及し、「学生時代からインターンシップ・仕事体験などを通じて、仕事やキャリアについて学んできた世代ですが、より一層の学びを深めながら、社会で活躍してほしいと思います」と調査を総括した。
Source: HuffPost