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ロシアのタンカーが黒海で2つに折れて沈没、もう1隻も座礁【動画】
4000トン以上の石油製品を積んだロシアのタンカーが嵐の中、黒海で沈没し、2隻目も座礁した。生態系への影響が懸念されている。
少なくとも1人の乗組員が死亡
ロシアのタンカー「ボルゴネフト212(Volgoneft-212)」は12月15日、クリミア半島東岸沖で大波に襲われて真っ二つに折れ、沈没したという。
このタンカーには15人が乗船しており、沈没により少なくとも1人が死亡。その後救助活動により12人が救出され、そのうち11人が病院に搬送されたが、2人が重体になっているそうだ。
しかもこの船には、「Mazut」と呼ばれる重油4300トンが積まれていたため、今後、海の生態系に大きな影響を与えることが懸念されている。
Two Russian tankers, Volgoneft-212 and Volgoneft-239, sink in the Kerch Strait#ships #tanker #storm pic.twitter.com/Khvc88EeCN
— World Marine Ships (@WorldMarineShip) December 15, 2024
ほぼ同じ海域で2隻目が座礁
またその後も、別の貨物輸送船「ボルゴネフト239(Volgoneft-239)」がほぼ同じ海域、ケルチ海峡南端のタマン港付近の岸から80mの地点で座礁したという。
「ボルゴネフト239」は1973年に建造されたかなり古いタンカーで、やはり4トンの燃料油を積んでいたそうだ。
ロシア非常事態省によれば、この船には14人の乗組員がおり、その後救助活動が行われたが、悪天候のために一時中断されたという。ただしこの船には、乗組員の安全を守るための必要な設備が整っていると言われている。
公式声明では、石油流出の規模や、最初のタンカーがなぜこれほど深刻な被害を受けたのかなど、詳細は明らかにされていない。
ただ「ボルゴネフト212」は最近改装されたばかりで、船体中央部が切り取られ、船尾と船首が溶接され、中央に大きな継ぎ目ができていたという。
今回、その部分が破損し、船体が2つに折れたと考えられている。(了)
出典元:The Guardian:Russian tanker sinks in Black Sea spilling 4,300 tonnes of oil(12/15)
Source: Switch News