2024
12.05

イスラエル軍がガザ地区の「安全地帯」を空爆、子供を含む20人が死亡

国際ニュースまとめ

イスラエル軍がガザ地区の「安全地帯」を空爆、子供を含む20人が死亡

イスラエル軍は12月4日、自らが安全地帯に指定したガザ地区のエリアを空爆し、数多くのパレスチナ人が殺害された。

 

安全地帯に指定された「アル・マワシ地区」

 

イスラエル軍は4日、ガザ地区南部ハンユニスの西側にある「アル・マワシ地区」を空爆。この攻撃は2度行われ、複数のテントが火災に見舞われたという。

 

その結果、少なくとも20人のパレスチナ人が死亡。犠牲者の中には数人の子供も含まれており、数十人が負傷した。

 

しかも、まだ消火活動や救助活動が続けられており、今後も犠牲者の数が増えると考えられている。また爆発の激しさから負傷者も増加しており、彼らは重傷や重度の火傷を負って病院に運ばれているそうだ。

 

ガザ地区全域で犠牲者

 

イスラエル軍は4日の朝、ガザ地区中部のヌセイラト難民キャンプも空爆。これにより5人の子供が死亡したという。

 

同じくガザ中部のブレイジ難民キャンプでも、イスラエル軍の砲撃で数人が負傷。北部のガザ市にあるal-Nafaq地区でも、住宅街が攻撃され、約20人が負傷したそうだ。

 

ガザ地区南部のラファ市東部にあるal-Jnaina地区でも、イスラエル軍の攻撃があり、パレスチナ人の遺体が収容されたという。

 

ガザ地区の保健当局は12月4日、イスラエル軍の攻撃により、過去24時間で30人のパレスチナ人が死亡、84人が負傷したと明らかにした。

 

深刻な食糧不足

 

ガザ地区ではすでに飢餓が蔓延しており、多くのパレスチナ人が食料を求めて、パン屋の前に長い列を作り、群がっているという。

 

国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)は12月3日、ガザ地区中部に、9000世帯分の小麦粉を届けたと明らかにした。

 

しかし先週、UNRWAは支援物資を運ぶトラックが武装組織に狙われていることから、安全を考慮し、カレム・アブ・サレム(ケレム・シャローム)国境検問所経由の支援物資の搬入を一時停止すると発表していた。

 

すでにイスラエル軍はガザ地区への支援物資の搬入を妨害しており、このUNRWAの決定により、さらに搬入される量が大幅に減ることになる。

 

イスラエル軍がレバノンへの攻撃を継続

 

イスラエル軍は「ヒズボラ」との停戦に合意したはずだが、12月4日もレバノンを攻撃し続けている。

 

イスラエル軍の報道官は4日、空軍がレバノン南部のMajdal Zoun地区で「ヒズボラ」のロケット発射台を攻撃したとし、またレバノン南部のKhiam, Sawwaneh地区、Aitaroun地域でも「戦闘装備」を破壊したと発表した。

 

イスラエル軍は、停戦条件に違反する「ヒズボラ」の活動を引き続き標的にしていると主張しているが、フランス政府はイスラエル軍が停戦に50回違反したと非難し、国連は100回以上の違反を挙げている。

 

またカタールにあるドーハ大学院研究所のMohamad Elmasry教授は、アメリカとイスラエルが合意した停戦は、「イスラエルではなく、ヒズボラを停戦させることを意図したものだ」との見方を示している。(了)

 

出典元:Aljazeera:LIVE: Israel kills 20 in attack on al-Mawasi camp in Gaza(12/4)

Source: Switch News