タイ米輸出、2024年で900万トン達成を見込む

2024
11.29

2024年1月から10月までのタイのタイ米の輸出量は835万トンに達し、総額は1910億バーツ（54億米ドル）に上りました。この数字は、2023年の同時期と比較して、輸出量で20.3％、輸出額で39.8％の増加を示しています。タイ広報局が2024年11月29日に伝えています。

タイ商務省の外国貿易局による報告によれば、この10カ月間で輸出量のトップを占めたのは白米（518万トン）で、続いてホムマリ米、パーボイルド米、タイ香り米、もち米、玄米の順となっています。

外国貿易局とタイ米輸出業者協会の予測では、2024年のタイ米輸出量は900万トン、総額2300億バーツに達すると見込まれています。この増加は、米農家が生産する籾米の価格上昇にもつながる可能性があります。

外国貿易局は、タイ米輸出の増加をもたらした主な要因を次のように指摘しています。例えば、インドネシア、イラク、フィリピンなど多くの市場で米の輸入需要が拡大している一方、インドでは米輸出を規制する措置が取られました。また、アメリカ市場でのホムマリ米の需要も大幅に増加しています。

タイは、世界市場の需要に応じて十分な米の輸出量を確保しています。また、2025年に向けてタイ米の市場をさらに拡大する準備を進めています。しかし、世界的な米市場の見通しが明るい一方で、タイ米輸出にはいくつかの課題が予想されます。

例えば、インドが輸出制限を解除する可能性や、世界的な米の生産量の増加が挙げられます。また、主要な輸入国が輸入量を減らす可能性や、地政学的な問題、為替の不安定さなどもリスクとなるでしょう。

さらに、タイはヨーロッパ諸国、カナダ、中東地域といった潜在的市場への進出を目指しています。海外での貿易展示会に積極的に参加し、タイ米の知名度を高め、市場を拡大する計画です。また、農家には、世界市場の需要に応えるための米生産技術に関する知識を提供していく予定です。