2024
11.20

ウクライナ軍が米国製長距離ミサイルを使用、ロシアが核使用基準を緩和

国際ニュースまとめ

ウクライナ軍が米国製長距離ミサイルを使用、ロシアが核使用基準を緩和

アメリカ政府の使用許可が出た翌日、ウクライナ軍がロシア領内に対し、長距離ミサイルを発射したと報じられている。

 

ロシアのブリャンスク州に攻撃か?

 

ロシア国防省は11月19日、ウクライナ軍がアメリカから供給された戦術ミサイルシステム「ATACMS」を、初めてロシア領土に向けて発射したと発表した。

 

ロシア国防省によれば、この攻撃は19日の朝、ウクライナと国境を接するブリャンスク州に対して行われたという。

 

また発射されたウクライナ軍のミサイルのうち、5発が迎撃され、1発の破片が軍事施設に着弾し、火災を引き起こしたと主張している。

 

一方、アメリカ政府の2人の関係者は、ウクライナが発射した約8発のミサイルのうち、ロシアが迎撃したのは2発だけだった可能性があるとの見方を示した。

 

核ドクトリンを改定

 

ロシアのラブロフ外相は19日、ブラジルで開催されたG20サミットの記者会見で、ウクライナ軍の攻撃について、次のように述べた。

 

「ブリャンスク州に対し、ATACMSが一晩で繰り返し使用されたということは、当然、彼ら(アメリカ)がエスカレーションを望んでいることの表れだ。(略)アメリカ人の協力なしには、これらのハイテクミサイルの使用は不可能だ。われわれはこれを西側諸国の対ロシア戦争の新たな側面として受け止め、それに応じて対応する」

 

ロシア政府は19日、アメリカがウクライナに対し、ロシア領内への「ATACMS」の使用を許可したことを受け、核ドクトリン(核の使用条件などを定めたもの)を改定。

 

非核保有国からの攻撃は、核保有国の支援がある場合、ロシアに対する共同攻撃として扱われると定め、核兵器使用のハードルを下げた。(了)

 

出典元:BBC:Ukraine fires US-supplied longer-range missiles into Russia, Moscow says(11/19)

Source: Switch News