11.07
唯一のパレスチナ系の米下院議員が当選。ネタニヤフ首相の演説中に「戦争犯罪人」とプラカード掲げ抗議
大統領選と同時に実施された連邦議会選挙で、米国議会で唯一のパレスチナ系アメリカ人女性であるラシダ・タリーブ下院議員(民主党)が、ミシガン州12選挙区で共和党の対立候補を破り、4期目の当選を果たした。ロイター通信などが報じた。
タリーブ氏はこれまで、イスラエル軍によるガザ攻撃を繰り返し批判。米国がイスラエルに武器供与をしないよう声を上げてきた。
2024年7月、イスラエルのネタニヤフ首相が米連邦議会で演説した際には、「戦争犯罪人」「ジェノサイドの罪」と書かれたプラカードを掲げて抗議した。
【動画】拍手が湧き起こる中、壇上のネタニヤフ首相を睨むように見つめるタリーブ議員
イスラエルによるガザ攻撃に対する民主党の姿勢を批判していたタリーブ氏は11月初旬、民主党の大統領候補カマラ・ハリス氏を支持しない考えを明らかにしていた。
8月にシカゴで開催された民主党の全国大会では、パレスチナ系アメリカ人による演説が認められなかった。タリーブ氏はこの党の対応について「民主党全国委員会は、イスラエルの子どもたちをパレスチナの子どもたちより大切にすることを明確にした」と非難。
当時のインタビューで、タリーブ氏はこう訴えていた。
「パレスチナ系アメリカ人として、自分が見えない存在だと感じずにはいられない。私たちのトラウマや痛みは、どちらの党からも見えず、無視されているように感じます。
一方は私たちのアイデンティティを侮辱として使い、もう一方は私たちの話を聞こうとしません。人類が共有しているはずの人間性はどこにあるのでしょうか?私たちを無視してもジェノサイドは止まりません」
米下院は2023年11月、「ハマスによるイスラエルへの攻撃に関する虚偽の物語を広め、イスラエル国家の破壊を呼びかけた」などとして、タリーブ氏への問責決議を可決した。
タリーブ氏は当時、「いかなる政府も批判されないわけではない。イスラエル政府を批判することは反ユダヤ主義だという考えは非常に危険な前例となり、私たちの国で人権を求める多様な声を封じるために利用されてきた」と反論していた。
Source: HuffPost