08.25
タイ庶民の酒「ヤードーン」、粗悪品によりバンコクで中毒が多数発生中
ヤードーン(ยาดอง)とは、果物やハーブなどが漬けてある酒のことで、バンコクの街角でも屋台などでヤードーンが売られているのを見かけます。店先で男性らがに小さなグラスでヤードーンを飲んでいる様子も見られますが、そんなヤードーンで中毒事件が発生しているというニュースです。
バンコクのミンブリなどは、違法の粗悪なヤードーン摂取に関連した中毒事件が多数発生しており、1人が死亡、1人が昏睡状態となっています。警察はヤードーンを販売する店の閉鎖を命じました。保健当局は、中毒は命にかかわるため、消費者に症状を観察し、直ちに医師の診察を受けるよう呼びかけています。
2024年8月24日、タイ保健省医療局、ノッパラット・ラジャタニー病院、首都警察第3管区、バンコク首都圏行政による記者会見が開かれ、1人の死亡に加え、8月22日から24日の間に急性メタノール中毒の症例が19件報告されていたことが明らかになりました。罹患者は、バンコクのミンブリとクローンサムワー地区内のハタイラート通り、サムワー通り、チャルンパッタナー通り沿いの複数の販売店から粗悪なヤードーンを購入していました。
当局は、これらの地域でヤードーンを飲んだ可能性のある人に対し、症状に警戒を怠らず、すぐに近くの病院で治療を受けるよう呼びかけています。疑わしいヤードーン販売業者はすべて閉鎖され、警察は物品税局と共同で違法な酒類販売のさらなる捜査を行っています。
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粗悪なヤードーンに使う酒には、エタノールに比べてコストが低いメタノールが違法に混ぜられていることがあるそうで、メタノールが中毒を引き起こします。メタノールは、100 mg/kg という少量でも毒性を引き起こしますが、40%のメタノールを60ml摂取すると致命的になります。メタノールは1時間以内に急速に体内に吸収され、約95%が肝臓で処理されます。その毒性はギ酸の蓄積によって生じ、代謝性アシドーシス (血液の酸性化) と眼毒性 (目の損傷) を引き起こします。
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