06.16
日本一迷いやすい「登山道」は?→東京の山もランクイン。ガードレールの下を潜るのが"正規ルート”の山も…
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登山地図GPSアプリ「YAMAP」を運営するヤマップは6月14日、「日本一道迷いしやすい登山道 2024」を発表しました。
近年、山で遭難する人の数が増加。2023年は遭難者が3568人にのぼり、統計が残る1961年以降で最も多い人数となりました。
そこでヤマップは、山岳遭難事故を減らし、事故による死者数ゼロを目指すため、2021年より「日本一道迷いしやすい登山道」を発表。「登山経験に関係なく、すべての登山者が道迷いを起こす可能性がある」と警告しています。
今年は全国を8エリアに分け、アプリ「YAMAP」で「迷いやすい」と投稿された地点を分析。各エリアの迷いやすい登山道トップ3をまとめました。
北海道・東北
第1位 宮城県・青麻山(あおそやま)/青麻山〜登山口
第2位 福島県・ミノブチ岳/長英新道分岐〜ミノブチ岳
第3位 宮城県・水引入道(みずびきにゅうどう)/みやぎ蔵王白石スキー場〜水引入道
関東
第1位 群馬県・硯岩(すずりいわ)/鬢櫛山(びんぐしやま)〜硯岩
第2位 東京都・地蔵峰(じぞうみね)/八王子城跡ハイキングコース入口〜地蔵峰
第3位 東京都・鷹ノ巣山(たかのすやま)/鷹ノ巣山〜水根沢キャンプ場
第3位の鷹ノ巣山の迷いやすい地点は、倒木が多く道がわかりにくい場所のようです。YAMAPには「ピンクのテープを見失わないように!迷いやすい」といったコメントが多数寄せられていたといいます。
北陸
第1位 富山県・黒部峡谷(くろべきょうこく)/黒部ダム〜内蔵助谷出合
第2位 福井県・越智山(おちさん)/小川コース登山口〜越智山
第3位 富山県・黒部五郎岳(くろべごろうだけ)/黒部五郎岳〜黒部五郎岳小屋
甲信越
第1位 長野県・蛇峠山(じゃとうげやま)/治部坂〜アルプス展望台
第2位 山梨県・平尾山(ひらおやま)/平尾山〜赤い鳥居
第3位 山梨県・本社ヶ丸(ほんじゃがまる)/笹子駅登山口〜庭洞山
東海
第1位 三重県・御在所岳(ございしょだけ)/登山口〜沢谷ノ頭
第2位 三重県・入道ヶ岳(にゅうどうがだけ)/椿大神社〜二本松避難小屋
第3位 岐阜県・飯盛山(いいもりやま)/飯盛山から南に降った場所
近畿
第1位 京都府・如意ヶ岳(にょいがだけ)/如意ヶ岳〜長等山
第2位 兵庫県・横尾山(よこおやま)/横尾山〜馬の背
第3位 兵庫県・高御位山(たかみくらやま)/魚橋登山口より宝殿駅方向に下ったところ
第1位の如意ヶ岳で迷いやすい地点は、舗装路からガードレールを潜るという突飛なルートのようです。「ここを右に行きます 気をつけないと、これは通りすぎる 」など迷いやすいというコメントが多く寄せられていました。
中国・四国
第1位 徳島県・眉山(びざん)/眉山縦走路入り口〜眉山の間
第2位 広島県・宮島(みやじま)、弥山(みせん)/博打尾コース入口〜榧谷(かやたに)駅
第3位 広島県・茶臼山(ちゃうすやま)/茶臼山〜高峠山
第2位の宮島/弥山は、「細いルートに気づかずに広い道を歩いてしまう、典型的な道迷い地点」のようです。「広い踏み跡を信じて直進するとシダの迷宮に踏み込み、道を見失う。左へ降りること」「木で通せんぼしてあります。 左へ進んで下さい!」などのコメントが寄せられているようです。
九州・沖縄
第1位 福岡県・金山(かなやま)/金山登山口〜金山
第2位 福岡県・鐘撞山(かねつきやま)/鐘撞山〜妙立寺
第3位 福岡県・宝満山(ほうまんざん)/三郡山付近
ヤマップによると、道迷いが多発する場所では林道・分岐・地形など何かしらの原因が潜んでいるとのことです。登山計画の段階から迷いそうな地点をチェックしておくことや、正しいルートから外れたことに早く気づき、戻ることが重要だといいます。
登山中に道に迷うと、「大幅なタイムロスや体力の消耗につながることも。道迷いしたことに気付かなければ、ビバークや疲労による転倒・滑落などの事態に陥る可能性もあります」と警告しました。
ヤマップは迷いやすい登山道の情報を広く共有し、維持管理に取り組む自治体や山岳団体と連携し、道標の設置等、安全対策を呼びかけていく予定だとのことです。
Source: HuffPost