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「新年の抱負」の正しい決め方。途中で投げ出さないですむコツを専門家が解説
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「新年の抱負」については様々な意見がある。意味がないと言う人もいれば、これからの1年を目的を持って過ごすためには良い方法だと考える人もいる。
カナダ・トロントを拠点とする臨床心理士のナターシャ・ウィリアムズ氏は、「自分が努力して何を確立したいのかというという観点で新年の抱負をとらえるといいと思います。新しい年に実現したいこと、あるいは始めようと思うことでもいいのです」と述べる。
しかし、なかには新年の抱負を設けることが自分に罰を与えるようになっている人たちもいるという
この場合、達成しようと思った抱負が達成できなかったり、挫折を感じたりすると、ネガティブ感情が湧き上がる可能性がある。
例えば、「もっと健康になろう」と決意しても、春に運動をやめてしまったら、自分自身に満足できないだろう。
「このような事が積み重なると、多くの場合、その決意はその人の人生における葛藤の種になってしまいます。すると、目標達成につながる抱負ではなく、最終的には弊害になってしまうのです」とウィリアムズ氏は説明する。
こうした事が起きないよう、セラピストは違う視点から「抱負」を考える。さらに、目標に達するために必要な過程の考え方も異なる。
アメリカ・フィラデルフィアを拠点とする臨床ソーシャルワーカーのジャスティン・ヴァファ・ウィリアム氏は、「自分が楽しいと思える目標を選ぶこと、あるいはそれを楽しくできる創造的な方法を見つけられることが重要」だと話す。
例えば、2024年に瞑想を始めたいのであれば、自分の好きな瞑想アプリを選ぶ。もしくは、自分のライフスタイルに合った時間帯を選んで瞑想する。
結論として、効果的でやりがいがあり、自分に合った新年の抱負を立てる方法はあるのだ。
ハフポストはまず、セラピストたちに自身の2024年の抱負を教えてもらい、私たちが自分の抱負を見直すためのアドバイスをもらった。
抱負①:徹底的なセルフケアを優先する
ウィリアムズ氏は、セルフケアを優先することを新年の抱負の1つに挙げている。マニキュアやマッサージのような通常のセルフケアだけでなく(それも重要ではあるが)、特に「徹底的なセルフケア」に力を入れたいという。
徹底的なセルフケアとは、セルフケアを構成する個々の行動を超えて、セルフケアは譲れないものだという理解に達することだとウィリアムズ氏は語る。それは、燃え尽き症候群や疲労といった起きた問題に反応するという性質のものではなく、先を見越して取り組むべき事だという。
「『自分勝手』は悪い言葉ではありません。責任、優先順位、子ども、家族、パートナーがいても、他の人を満足させるために自分を後回しにする必要はありません」
「まず自分のコップを満たし、満杯になってこそ、他人を助け、奉仕することができるようになるのです」とウィリアムズ氏は強調した。
人によってそれが何を意味するかは違うだろう。日記を書いたり、運動したり、本を読んだり…それが何であれ、あなたの根本的なセルフケアであり、重要なことだ。
抱負②:境界線を保つ
境界線は単なる流行語ではなく、感情的、身体的、経済的、精神的に周囲のストレス要因から自分を守る方法だ。
ウィリアムズ氏は、自分の境界線を保つことが2024年の目標であり、前述の「根本的なセルフケア」の一部でもあると話す。
「境界線を設定し保つことは、セルフケアの最初のステップだと思います」
例えば、10分間の瞑想があなたのセルフケアの一部だとしたら、子どもやパートナー、友人や同僚を含め、誰からもその時間を邪魔されるべきではない
そして、もし誰かがその時間に電話をかけてきても、「これは、リフレッシュして元気を取り戻すための、私の大切な10分間なんです。10分から15分後に10分から15分後にこちらからかけ直します」と伝えれば、境界線を保つことができる。
「それができれば、自分を守るバリアができたようなものです」とウィリアムズ氏は述べる。
抱負③:もっと睡眠をとることに集中する
ウィリアム氏は、2024年に睡眠状況を改善することに集中すると語る。
「私は夜型人間なんです。子どもたちは早く寝るし、夫も私より先に寝るので、1日のうちで自分の時間があるのは夜だけなんです」
夜中に家事をしたり、ポッドキャストを聴いたりして過ごすことが多いというが、子どもたちが朝早く起きるため、夜更かしすると十分な睡眠がとれないという。
そしてその積み重ねが、自分に影響していることに気づいたそうだ。
「だから、これからの1年の目標の1つは、就寝時間を早め、できるだけ8時間に近い睡眠時間を確保することです」
さらに、睡眠は私たちの身体的・精神的健康にとって極めて重要であることを示す証拠もある。アメリカ国立心肺血液研究所によると、睡眠不足は心臓病、高血圧、脳卒中につながるという。また、十分な睡眠がとれないと、翌日頭がぼんやりすることがあり、日々のストレスに対処するのも難しくなる。
抱負④:スマホは意図的に使う
スマホでネガティブな情報を検索し続けたり、時間の経過に気づかずスクリーンに夢中になるのは簡単だ。2024年、ウィリアム氏はスマホの使用量を減らし、より意図的な使い方をしたいと考えている。
「世界で何が起きているのか、常に情報を得ることは自分にとって非常に重要です。だから、自分が取り入れる情報の中で、健全なものと極端で悪影響を及ぼす可能性があるものを見極め、バランスを見つけようとしています」と語った。
デジタルデトックスの人気は近年高まっており、こうした抱負を立てる人は少なくないだろう。
1月1日から始めなくてもいい
「新年の抱負で1つ注意したいのは、『新年に始めなければならない』という考え方です。個人的な目標を設定するだけなら、年中いつでもできると私は思います」とウィリアム氏は話す。
1月1日に目標を決めてもいいし、自分の誕生日、子どもの誕生日、記念日、満月の日、学期始めなど、自分にとってふさわしいと思う時に決めて良いという。
「メンタルヘルスや身体的な健康などの目標を立てたり、再決意したりするタイミングは、本当にいつでもいいのです」
またウィリアム氏は、6月1日が年半ばに自分の抱負を振り返り、達成度を確認する「新年の抱負の日」と呼ばれていることも教えてくれた。
目標を再確認することは重要な作業であり、実現する可能性を高めるのに役立つとウィリアム氏は指摘した。
新年の抱負を達成するためのアドバイス
「2024年の目標を成し遂げるための最善な方法の1つは、現実的な視点から目標を見る事。そしてゴールへのスケジュールを立てる事で良いスタートがきれます」とウィリアムズ氏は話す。
例えば、編み物を学ぶことが目標なら、数カ月かかるかもしれない。
「ただ曖昧な目標に向かって行動するのではなく、3カ月、6カ月、12カ月…と小刻みに目標を設定すると、1年を通じて目標ができます」とウィリアムズ氏はアドバイスする。
また、具体的な目標を持つことも重要だという。「編み物を学ぶ」というのは、「もっとクリエイティブなことをする」という曖昧な目標を具体的にしたものだ。
そして最後に、たとえ目標が達成できなかったとしても、進歩を誇りに思うことが大切だという。
「多くの場合、2024年の最終目標に全然届いていないと感じたら、まるごと諦めてしまいます。でも、その過程を称賛し、改善が必要な点を確認してはどうでしょうか?」
「そして、その目標を2025年に持ち越すのも良いと思います」
ハフポストUK版の記事を翻訳・編集しました。
Source: HuffPost