07.26
「早く寝て」「やると思った」は“押し付け”だった。LiLiCoが語る、夫・小田井涼平との結婚生活の変化
世間を騒がすイシューからプライベートの話題まで、LiLiCoさんがホンネで語り尽くす本連載。今回のテーマは、「結婚生活の変化」です。
この7月、LiLiCoさんはタレントの小田井涼平さんとの結婚から7年を迎えました。新しいフィールドへの挑戦や大きな怪我など、さまざまな経験をともにしたおふたり。その夫婦関係はどう変わったのか、あるいは変わらなかったのか。LiLiCoさんが語ります。
「小田井ファースト」をやめた理由
新婚当初、私は「小田井ファースト」を掲げていました。地方公演などもあって忙しい彼をサポートしたいと、彼が帰ってくるときは家にいて待っていたり、彼より先にシャワーを浴びなかったり、彼が寝不足にならないように夜は「そろそろ寝たら?」と促したりしていたのです。
でも結婚3年目ぐらいのときに、(俳優の)中井貴一さんに「小田井ファーストって、LiLiCoさんがやりたいようにやってるだけだよ」と言われてハッとしました。同時期に、テレビの収録で占い師さんに「パートナーはやりたいことがある人だから、一人になりたい時もある」とも言われて。
確かに、仕事から帰ってきてすぐ寝る生活だと、好きなレゴやフィギュアで遊んでリラックスする時間がないんですよね。それに、深夜まで起きていても、彼は移動中の車や新幹線で寝ているから寝不足にならないらしくて…。私が移動中はずっと仕事をしているから、彼が寝て過ごすなんて想像もつかなくて、勝手な思い込みをしていた自分を反省しました。
人には変えられること、変えられないことがあるのもわかってきました。そもそも、小田井と私は生きるスピードが違う。出かけるまでに5分あったら、私は「まだ5分ある」と何か用事をこなすけど、彼は「もう5分しかない」と座っているタイプ。歩くスピードもゆっくりだし、時間にもルーズです。約束の時間通りに帰ってこない時には、私も時間が過ぎたら別のことをするようになりました。
相手に対する「やると思った」「ああいう人だと思わなかった」は自分が押し付けていたり、思い込んでいたりするイメージでしかありません。それに腹を立てるのは筋違いではないでしょうか。相手に過度な期待をせず、逆に何かをやってくれたら嬉しいし、本当に困っていること、やってもらいたいことははっきりと丁寧に、笑顔で伝えなきゃ。でも、私は結局自分でなんでもやっちゃうんですけどね。
共感し合える心強いパートナー
2022年12月に純烈を卒業した小田井。テレビで地方ロケのレギュラー番組が始まったり、初めてのミュージカルに挑戦したり、一人でバラエティ番組に出演したりと、新しいチャレンジを全力で続けています。想像以上に多忙で、いい疲れを感じているみたい。
歌も、スーパー銭湯のステージも、バラエティも、リポーターも、ミュージカルも、私がたまたま先に通ってきているから、「今、こういう気持ちなんだろうな」と想像できてよかったなと思います。共感し合えるし、何かあったときに話す相手がいるのは心強いことですよね。
私も昨年末から新しい仕事が始まるなど人生が賑わっているので、夫婦で一緒に過ごす時間は少ないです。小田井はミュージカルの稽古期間も、稽古が終わるとカラオケボックスに直行して遅くまで練習していたので、夕飯を一緒に食べる機会も減って。夕食は私が準備することが多いんですが、きっと、多忙な私の手を患わせないように気を遣ってくれたのもあるのでしょう。
すれ違いの生活はさみしいけれど、会えない夜はできるだけテレビ電話で話をしているし、私も一人時間が長ければ仕事がはかどるし、ちょうどいいかな。丸一日連絡がないと「一番大切な人のことお忘れになりましたか?」とLINEしたりするけど(笑)
心も身体も元気か、さり気なく確認
ただ、すれ違うからこそ夫婦のコミュニケーションは大事。私と違い、もともと夫はそれほど積極的にコミュニケーションを取るタイプではありませんでした。でも最近は、変わった部分もあるなと感じます。
例えば、その日あったちょっとしたことをいっぱい話すようになりました。私はタクシーで嫌な思いをすると「こんな運転手さんがいて…」という話をするのですが、ずっと聞き役だった彼が先日「今日のタクシーの運転手さんがマジやばかった」と言い出して、やっとそういう話をしてくれるようになった!と妙に嬉しかったんです。
「同じマンションのお友達の部屋にいる」と伝えておいたら訪ねてきてくれたこともありました。私の友達と積極的に関わろうとしてくれたのがうれしかった。
「オチや目的のない話なんかする必要がない」と思う人もいるかもしれないけれど、雑談は大事。どうでもいい話の中にこそ、相手を知ったり、新しい趣味が生まれたり、何か発見があったり、仕事が生まれたりするヒントが隠れているんです。
日頃のコミュニケーションの中から、お互いの胸の内や体調、仕事について理解を深めることもできますしね。
つい先日、郵便局に用事があって窓口を待っていると、郵便局員と一人の男性がやりとりしている姿が目に入りました。手に持っていたのは死亡届。パートナーの方が亡くなったようで、会話から、口座があるのかないのかも把握できていない状況がわかりました。
それを見て、遺言を残すのはもちろんですが、口座はどこに作っていたのか、近所の誰とよく話すのか、家族など大切な人の連絡先…そういう情報をパートナーには日々の生活の中で伝えていかなければ、と思ったんです。
たとえば私はお腹の調子が悪いときも言うようにしています。そんな些細なことを?と思う人もいるかもしれないですが、もし私が翌日倒れて病院に運ばれた時、「何か兆候ありましたか?」と聞かれたら「お腹が痛いと言っていた」と夫が答えられる。どうでもいい、つまらない会話かもしれないけど、いつ何が起こるかはわかりません。相手の心も身体も元気かをさり気なく確認して、自分からも伝えるようにしているんです。
「小田井さん、いつもLiLiCoさんの話ばっかりしてるんですよ」
結婚して7年になり、私たちなりの夫婦の形ができあがってきているのを感じます。
彼なりの愛情表現もあります。たとえば彼は旅先で必ずプレゼントを買ってきてくれるのですが、最近はグラスやかわいい置き物など、家にあると元気になれるものも増えてきました。ピアスや靴などももちろん嬉しかったけれど、おうち時間を大切に思う私の価値観を、分かち合えるようになったのかなと思っています。
6月にミュージカルの公演中だった小田井に代わって、彼のレギュラー番組『小田井涼平のあい旅』(BSJapanext)に出演したときは、ADの方から「小田井さん、いつもLiLiCoさんの話ばっかりしてるんですよ」と声をかけられました。ロケでおいしい和菓子屋さんに行ったときにスタッフさん20人分の和菓子を買って差し入れしたら、「小田井さんと同じことするんですね」と驚かれたことも。
そういうのが何度かあって、彼は言葉にしないだけで私のこといつも考えてくれているのかもと思ったんです。やっぱり気遣いのできる優しい人なんだ、とも。
小田井には、これからもいろんな方面で活躍して、やりたいことを叶えていってほしいですね。たまに夫婦で共演して、二人でCM出演なんてできたらいいな。プライベートでは、ゆっくりと話をしたい。可能なら、一緒にスウェーデンに帰ってのんびりしたいですね!
(取材・文=有馬ゆえ、写真=川しまゆうこ、編集=若田悠希)
Source: HuffPost