2023
04.29

<北朝鮮内部調査>平壌文化語保護法による「言葉狩り」始まる(2) 「韓国式に話して連行されている」 住民に取締りの実態を聞く

国際ニュースまとめ

◆日本語由来の言葉、外来語も

特に企業所では現場に残っている工具の名前も全て直せと指示されています。ペンチは「チプケ」、ドライバーは「ネジ開き」と呼べと。クルマ(リアカー)、デサク(リュックサック)も、日常生活で使用しないよう互いに正して直せと要求しています。職場で使われる言葉をすべて収集して、読報や教育の時間に覚えろと言い、現場で再び使わないようにせよということです。

ある職場の作業班の会議で、外来語を使った作業班長が思想闘争の対象になりました。若者には青年同盟で平壌文化語を覚えさせるからといって、仕事が終わっても家に帰らせません。

会議では、労働党の方針なのだから、(取り締まりを)途中で止めず最後まで推し進める、社会に残っている韓国式の言い回しや外来語の残滓を根絶するまで闘争し続けなければならないと説明していました。

 

――人々の反応はどうですか?
庶民の立場では、どの言葉も、皆同じ意味じゃないかという意見があります。若者たちは新しい言葉に敏感だから使うので、それを統制すればいいのに、なぜ年を取った人の言葉遣いや、もう定着している言葉まで直すのかと文句を言う人がいます。

これらの「言葉狩り」は、今に始まったことではなく、金正恩氏の直々の指示で、2020年の1月から取り締まりが行われていた。子供に韓国風の名前が増えていることについて、「デタラメな名前」だと断じ、改名することが求められたが、「自分の子の名前も好きにつけられないのか」と、住民の間から反発の声が出ていた。(続く)

※アジアプレスでは中国の携帯電話を北朝鮮に搬入して連絡を取り合っている。

 

 

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Source: アジアプレス・ネットワーク

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