2023
04.22
04.22
現代における中庸の大切さと困難さを考える――フランシス・フクヤマ『リベラリズムへの不満』(新潮社)
リベラリズムの根幹を揺るがすような世界の混乱が続く。この状況を打破するには(GoodIdeas / Shutterstock.com)
フランシス・フクヤマの『歴史の終わり』が、冷戦を終えた世界に大ベストセラーとして迎えられ30年が過ぎた。そこで示された自由民主主義が恒久的な平和と安定を実現する「ポスト冷戦」の世界像は、しかし、いまやロシア・ウクライナ戦争やキャンセル・カルチャーなど混乱の中で完全に否定されたようにも見える。かつてフクヤマが見たのは幻想なのか。…
Source: Foresight