04.18
「2030年タイの消費財・小売ビジネスの未来」ローランド・ベルガーが発表
日系企業の東南アジア進出を支援するプロジェクトを数多く手掛けローランド・ベルガー(本部:ドイツ・ミュンヘン、日本:東京都港区)は、最新スタディ「2030年 タイの消費財・小売ビジネスの未来 ~分断・三極化する世界で、日系企業に求められる戦略~」を発表しました。
「2030年 タイの消費財・小売ビジネスの未来 ~分断・三極化する世界で、日系企業に求められる戦略~」では、タイの消費財・小売業界の2030年の姿を先読みし、起こりつつある構造変化を捉え、勝ち残りに向け必要となる事業マネジメントの要諦について示唆を抽出しています。
要旨
1.世代間の価値観の「分断」
2030年のタイ消費市場において、「Z世代」は4分の1を占め、大きな影響力を持つ。この「Z世代」は、これまでの世代とは対極的な真逆の価値観を有しており、行動様式も大きく異なる、まさに異質な存在である。タイの先進企業がこの変化に適応を始めている中、既存延長線上でビジネス展開していては生き残りが困難になるだろう。
図1:タイにおける消費者の世代毎の価値観の違い
2.「三極化」する小売チャネル
小売の競争環境において、ASEAN諸国の中でも、タイは2030年にかけて独特の変化が予見される。伝統的小売は残り、ECは拡大し、結果として近代的小売が劣勢になるため、小売チャネルは「三極化」する可能性が高い。この業界構造の変化を、背景も踏まえて理解することが、この変化をチャンスとして捉え、的確な一手を打っていく上で重要となる。
図2:ASEAN主要6か国の小売チャネル別の構成割合[金額ベース、2022-2030, %]
図3:ASEAN主要6か国の小売チャネル別の構成割合の推移 [金額ベース、2022-2030, %]
3.2030年の未来像を踏まえ、日系企業はどうすべきか?
消費市場と業界構造の両面で、大きな環境変化が起きる中では、「消費者に対して提供する価値」がこれまで以上に重要となる。自社の提供価値を見つめ直し、磨きこみを行わなければ生き残りは難しくなるだろう。
図4:3つのトレンド
本稿では、価値の磨きこみについて、2つ方向性を紹介している。「顧客理解に基づく、商品・サービスの再設計」と「顧客接点の再定義による、新たな価値提供」だ。
こうした「価値の磨きこみ」を実践していくためには、顧客接点を構築し、そこから取得したデータを基に、顧客の理解を深めていく、といった活動が必要となる。一連の活動は一過性のものではなく、継続的に回し続けるサイクルとなる。このサイクルを回し続けていくことが、変化の兆しを捉え、変化にいち早く適応していくために求められる。
本スタディは下記URLよりご覧いただけます。
https://rolandberger.tokyo/rolandberger-asset/uploads/2023/04/RolandBerger_Hiyaku21_20230418.pdf
■ローランド・ベルガーについて
ローランド・ベルガー(Roland Berger)は、1967年に設立された、ドイツの伝統とヨーロッパを起源とする唯一のグローバルコンサルティング・ファームです。パートナーによる独立した運営で、世界35カ国の51地域に3,000人のスタッフを擁しています。Entrepreneurship(起業家精神)、Excellence(卓越性)、Empathy(共感)という3つの価値観を原動力とし、現在および未来の重大な課題に対応するための最高水準の専門知識及びサービスを世界中で提供しています。https://rolandberger.tokyo/
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