2023
03.20

カンチャナブリの山奥で日本人夫婦が運営する山岳民族の子どもたちの養護施設「虹の学校」が15周年記念イベント開催

国際ニュースまとめ

 カンチャナブリの山奥で日本人夫婦が運営する山岳民族の子どもたちの養護施設「虹の学校」が15周年記念イベント開催

カンチャナブリの山奥で日本人夫婦が運営する山岳民族の子どもたちの養護施設「虹の学校」が15周年記念イベントを開催 ~タイ政府から社会貢献賞も受賞し、益々飛躍の年に~

2008年に創立された虹の学校(校長:片岡朋子)は、2023年3月に15周年を迎えました。それを記念し3月17日(木)、新設した新校舎にて記念イベントを開催しました。

会場には「虹の学校」の歴史を振り返る写真を展示し、総勢100名の参加者と共に15年間の歴史を振り返り、創設者の玉城氏を始め多くの支援者の皆様からのビデオメッセージを鑑賞しました。また、タイ人の生徒代表からの英語と日本語での祝辞や、外部の高校へ通っている先輩生徒からのアドバイス、在校生やスタディーツアーで参加していた日本人の子どもたちのダンス・歌の披露など、子どもたちも一生懸命に15周年のイベントを盛り上げ、関係者一同これからも子どもたちの明るい未来と村の発展に貢献していくことを改めて誓うことが出来た会となりました。

 

タイ政府から社会貢献賞を受賞

「虹の学校」の活動および、片岡朋子校長は2023年1月、タイ王国社会開発・人間安全保障省から社会貢献賞を受賞しました。今回の受賞式では11組の個人と組織が表彰され、当日はクライルーク社会開発・人間安全保障大臣からそれぞれに授与されました。

日本人夫婦によりカンチャナブリの山奥で運営されている「虹の学校」の活動が、タイ社会に広く認知されこのような賞をタイ政府より受賞できるに至り、15周年の本年は記念すべき年となりました。

 

「虹の学校」とは

虹の学校は2008年、就学機会のなかった山岳民族の孤児や貧困家庭の子どもたちのために、ミャンマーとの国境に程近いカンチャナブリ県サンクラブリー郡のフアイマライ村にて創立されました。国籍を持たない子どもたちは、無国籍であるが故に多くの制限を強いられ、厳しい境遇に立たされているのが現実です。虹の学校はそんな山岳民族の子供たちを受け入れ、オルタナティブ教育を実施する学習センターとして、生活および教育支援をおこなっています。

 

無国籍の子どもたちの抱える問題

「パスポートの取得ができない」「自由な移動ができない」「社会保障制度の対象外」など、生きていく上で多くの制限を抱えています。

●なぜ無国籍になってしまうのか?
無国籍である理由は、山岳民族であることに加え、孤児・育児放棄・ミャンマーの内戦から逃れてきた難民の子どもなど様々。彼らは国籍取得に必要な出生証明書や住居登録書を持っていません。山岳民族の無国籍問題は、タイの国籍法や国の安全保障、タイと周辺国の政治状況、経済、人権問題などが複雑に絡み合い、解決が非常に困難な問題と言われており、現在の制度では子どもたちの国籍取得は非常に厳しい状況であるのが現実です。

 

虹の学校の歩み

学校の土地返還要請、コロナ禍での資金減少など、数々の危機に直面しながらも、多くの支援者の方々の支えにより乗り越えて15年運営してまいりました。今後も「虹の学校」は「虹色の架け橋で美しい地球を未来につなぐこと」をビジョンとして掲げ、日々の生活と教育を通して次代に思いを馳せ今を生きることができる人材育成を目指してまいります。

2008年 創設者・玉城秀大がカンチャナブリ県サンクラブリー郡にて虹の学校を創立
2010年 片岡朋子が校長として就任
2014年 タイ政府公認の学習センター登録
2018年 土地使用契約打ち切りにより転出 借地にて活動継続
クラウドファウンディングにより新たな土地を購入
2019年~ Pannaporn Ninkhiew が学習センター登録者兼教員として就任
新天地での学舎建設を少しずつ進めながら活動を継続
2023年 タイ王国社会開発・人間安全保障省より社会貢献賞を受賞
「生きる力を育む」虹の学校の活動例

 

「生きる力を育む」虹の学校の活動例

◇授業
月曜日から木曜日までは、タイのカリキュラムに加えESD、農業、日本語などの基礎的な教養を身につけ、自分の関心のある分野を学習できる基礎を養います。金曜日は『レインボーデイ』と称し、子どもたちが自分でやりたこと、挑戦したいことを選んで挑戦する日で、夕方にはそれぞれの成果が発表されます。2021年からは国内外のボランティアの皆様によるオンラインでの学習も盛んになり、たくさんの方々と楽しく学習する機会も増えています。

◇稲作
虹の学校では自分たちの食糧を可能な限り自給できるように努めており、村で約1.5haの田んぼを借りて稲作を行っています。昔ながらの手作業での労働は、時間も労力もかかりますが、広大な自然の中での労働は、子どもたちの精神を穏やかにするとともに、心身ともに強く鍛えてくれます。

◇製品づくり
ご寄付・ご支援金だけに頼らない運営と、製品づくりを通して子どもたちのスキルアップ、村の雇用創出を目指して2018年より開始。製品づくりは授業を終えて毎日のお仕事の時間や週末におこなっています。子どもたちはその仕事の中で縫製やアイロン、ハーブについての知識、加工方法、石鹸やほうきの作り方など様々なことを学び、スキルアップしています。

●外部の子どもたちへ異文化交流・体験学習の場を提供
2022年からタイ国内外の子どもたちを対象に、 「虹の学校」 に宿泊する 「スタディーツアー」を実施しています。 物が溢れ る世界で暮らす都会の子ども達が、 大自然の中で限られた 物を最大限活用しながら、しなやかに逞しく生活をする「虹の 「学校」の子ども達と一緒に過ごす事で、 都会では学べない大 切な事を学べる場となっています。

 

虹の学校情報

所在地 :99/1,Moo6,Nonglu,Sangkhlaburi,Kanchanaburi,Thailand 71240
生徒数 :40名 (4歳から21歳のカレン族、モン族)
教師 :7名
運営 :高知市高法寺 (住職 : 玉城秀大)
校長 :片岡朋子
学習センター登録者:Miss. Pannaporn Ninkhiew
ホームページ:https://www.rainbowschoolthailand.com/ja/main/
Instagram: rainbowschool.thailand
Facebook: https://www.facebook.com/rainbowschoolsankhlaburith
<関連情報>
●社会貢献賞受賞にあたり、片岡朋子校長先生がインタビューを受けた記事
「きっかけは大失恋」何者でもないOLが山奥の『虹の学校』校長に就任し、社会貢献賞を受賞するまで|coco|note

虹の学校 ご支援方法
虹の学校では子どもたちの自立までの道のりを一緒に見守り、応援してくださる方を募集しております。ご支援はホームページより受け付けております。
1.マンスリーサポーター「さとおや」
月額1000円から、特定の子どもを定期的にご支援頂く虹の学校独自の里親制度です。
ご支援者の方々にはFBのプライベートグループやオンラインを使い子どもたちと交流したり、成長を見守っていただくことができます。(*法的な里親ではありません)
2.虹の学校の支援制度 ワンポイントサポーター
一口5000円から虹の学校をご支援いただける”寄付”と、生徒の進学進級や誕生日などのお祝い事、また虹の学校の恒例行事に一口500円からご支援いただける”お祝い・行事”の部門があります。ご支援者の方々にはFBのプライベートグループやオンラインを使い子どもたちと交流したり、成長を見守っていただく事ができます。

 

 

▼関連記事
サンクラブリー「虹の学校」の片岡朋子校長に「社会への貢献者」賞
タイの児童養護施設「虹の学校」、突如退去を迫られて存続の危機!!

The post カンチャナブリの山奥で日本人夫婦が運営する山岳民族の子どもたちの養護施設「虹の学校」が15周年記念イベント開催 first appeared on タイランドハイパーリンクス:Thai Hyper.
Source: タイランドハイパーリンクス