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「さすがにリラックスしすぎでは……」

そんな一言とともにTwitter上に投稿された1枚の写真が一躍、注目の的となった。

写真に映るのは、フローリングの上であおむけに寝転び、両手足を大きく開いた状態のーー猫。「無」の表情で、カメラをじっと見つめている。

そんなリラックスしきった猫の様子に、1000件以上のリツートと9000件の「いいね」が殺到。「リラックスへそ天（へそを天井に向けるポーズ）、かわいい」「猫ではない」「絶対、中に人間が入ってる」「カメラ目線も素敵」などと絶賛するコメントも相次いで寄せられた。

飼い主でイラストレーターのオキエイコさん（@oki_soroe）は続けて、「そのまま寝るっ！！」とコメントを添えて、同じ姿勢のまま寝落ちしたと見られる猫の写真を投稿。「気持ちよさそうですね」「一緒に添い寝希望です」と、眠った猫の姿に心を奪われた人もいた。

ハフポスト日本版は、オキエイコさんに詳しい話を聞いた。

「たぬきみたい」

写真の猫は、5歳のメスのおこめちゃん。マイペースで、物事に動じない正確だという。

元々は保護猫として「保護猫カフェ」で暮らしていたが、3年ほど前にカフェに来店したオキエイコさんと出会い、のちに引き取られた。以来、オキエイコさんの夫と3人の子どもを含む5人家族と、6歳のメス猫のしらすちゃんとともに暮らしている。

「おこめちゃんは、うちにやって来た当初から、警戒するしらすちゃんをよそに、すっかりくつろいでいました。

保護猫なので生い立ちは正確にはわかりませんが、元々は野良猫だったのだと思います。でも、全く野良猫らしくないですね」

写真が撮られたのは、2月上旬の朝。

「『あ、猫が落ちてる』と思い、何気なく写真を撮りました。特別な光景というよりも、いつも通りの日常風景です。

警戒心のないおこめちゃんはボーッと放心状態で床に寝転んでいました。表情に表れている通り、本人は何も考えていないと思います。

私から見ると、少し『たぬきみたい』だと思いました」

おこめちゃんは、しばらく床に寝転んでいたという。

「床暖房を入れていたので、おこめちゃんはお腹と背中を交互に温めていました。光熱費が気になりますが、おこめちゃんが床暖房を気に入っているので、おこめちゃんのために暖かくしています」

おこめちゃんは0歳の双子と7歳の長子、計3人の子どもとも仲良しだ。

「双子の赤ちゃんのことは、おそらく自分が産んだと思っているのでしょう。いつも近くに寄り添っている姿がかわいいです。長子は長らく一人っ子でしたが、おこめちゃんがきょうだい代わりとなってくれていました。

私たちにとって、猫はもはや我が子。ずっと見守っていたいので、長生きしなければと思います」

愛猫家のオキエイコさんは2022年6月、猫の飼い主向けに「ねこヘルプ手帳」という商品を自ら開発し、販売を開始した。

「例えば飼い主が事故や突然の病気で意識を失ったときに備え、猫のための緊急連絡先や、かかりつけ動物病院の連絡先、猫のプロフィールなどの引き継ぎに必要とする情報を、全て記載できる手帳です」

「飼い主がもしものとき、猫が生きていけるかどうかはやっぱり不安。妊娠中に母子手帳を持つように、猫ヘルプ手帳を身につけていれば、安心につながると思います」

〈取材・文＝金春喜 @chu_ni_kim / ハフポスト日本版〉