11.23
<北朝鮮緊急電話インタビュー>(1)「民飢えさせて発射なんて馬鹿げてる」 ミサイル連射に怨嗟の声 その理由は?
◆食べる心配ばかりなのにミサイルなんて要らない
率直に言って、ここの人たちで韓国や中国を羨ましく思わない人はいませんよ。毎日2食食べるのも難しく、寒くなるので焚き物の心配をし、毎日どうやって生き延びるか悩んでいる人たちが、核やミサイルが要ると考えますか? そんなことより、いったいいつになったら食べる心配をせずに暮らせるようになるのか、そんなことばかり考えているのです。核なんか何の必要がありますか?
――中国を羨ましく思う理由は何ですか?
中国も社会主義じゃないですか。特別な社会主義ではあるけども、中国人は他の国に旅行に行けるし、金を稼ぐこともできます。個人ができることが多いではないですか。我が国でも、私たちを自由にさせてくれればどれほど素晴らしいでしょうか。でも自由にさせたら、我が国の人々は賢いので、自分たち(権力者たち)に反旗を揚げて立ち上がるのではないかと恐れて(中国のように)開放しないのだと思います。
――皆がそう思っていると言えますか?
皆そう思っていますよ。 職場に出ていくら骨身を削って働いても、くれるものはない(給料も配給もまともにないの意)。死ぬまで毎日、どうすれば1食食べられるか、晩に何を食べるか、朝に何を食べるか、そんな心配だけをしている。それがどれだけ辛いかわかりますか? 毎日、取り締まりばかりをしている。(人々が)他国の事情を知らないからこそ国に忠誠させられると(考えている)。だから(自由にさせるのを)拒むのでしょう。
◆脱北しなかったことを後悔しています
――内部統制をそんなに厳しくしているのですか?
人々をとにかく締め上げています。脱北者の家族すべてを取り締まっている理由も、あの人たちは送金があっていい暮らしをしているからです。ここの人間が彼らをどれだけ羨ましがっているか。
私は脱北しなかったことを一生で一番後悔しています。 他の人たちがそう考えないとでも? 統制を厳しくしているのも、私たち(人民)よりも(権力者たちが)自分を守ろうとしてのことですよ。 皆暮らしが辛い。こんな話を聞いても、あなたには分からないと思います。
国防力を強化するというのは、てっぺんの連中が必要だからでしょう。私たちのような下々の者は、豊かに暮らせるようにしてくれればそれでいいのです。そうじゃないですか?
◆ロシアのウクライナ侵攻まったく知らず
――今ロシアがウクライナで戦争をしています。住民にどのように説明していますか?
ロシア?
――ロシアがウクライナに侵攻しました。
それはよく知りませんね。ロシアで内戦をしていると聞きました。具体的に知らされたことはありません。ただ、精神的に緩んだ軍隊は、いくら装備が良くても無用物だという内容の講演を幹部対象に一度したと聞きました。 一般住民対象には講演などはありません。
――ロシアのプーチン大統領が核を使用するかもしれないと脅したので、世界で憂慮が広がっています。
そんなことは知りません…。でも核を使ってしまえば地球が滅びるんじゃないのですか? (続く)
Related Images:
[ギャラリーを表示: www.02.asiapress.org]
Source: アジアプレス・ネットワーク
2