2022
10.17

フィリピン:政権発足後初の法案成立は SIMカード登録法

国際ニュースまとめ

 
この法案の趣旨は従来野放しであったSIMカードに利用者の氏名、国内住所、生年月日、性別などの個人情報の登録義務が課せられ、頻発する携帯電話を使った詐欺などの犯罪行為を防止するためとされている。

 
また、激増する犯罪性のあるデマ情報発信元を追跡することも迅速になり、これに対して政権に批判的な内容を発信する使用者の特定も簡単になるために、犯罪対策といいながら治安維持に利用される恐れもあると指摘されている。

 
法案が施行されると、現在利用されているSIMカードは180日以内に使用者が通信事業者に登録する必要があり、怠った場合はSIMカードが無効になり携帯電話は使えなくなる。

 
通信事業者には個人情報の保護義務が課せられ、違反した場合には50万~100万ペソの罰金。犯罪に使われた場合、事業者は捜査当局に情報を提供する義務も生じる。

 
現在、フィリピン国内には人口と等しい1億2000万枚のSIMカードが使用されていて、内95%がこれまで登録が不要であったプリペイド方式のために、登録を巡って事業者と使用者との間に混乱が生じるのは必至。

 
なお、販売前の全てのSIMカードは一旦無効化され、販売時に通信事業者が利用者の個人情報を登録することで使用は可能になる。

 
登録の際には政府発行の写真付き身分証が必要で、在留外国人の場合はパスポートを提示で可能だが、外国人観光客についてはパスポートに加え、ホテル予約票など滞在先を証明する書類、出国便のチケット提示などが必要で、しかも30日間の限定使用となっている。
 
ソース:http://www.ph-inside.com/news/board.php?board=news01&command=body&no=557&

Source: DIGIMA NEWS