09.27
牛を追い回しミルクを搾り取る「ワイルド・カウ・ミルキング」。サンフランシスコ近郊の郡で禁止に
アメリカ・カリフォルニア州のサンフランシスコベイエリアにあるアラメダ郡は9月20日、ロデオイベント「ワイルド・カウ・ミルキング」の禁止を、満場一致で可決した。
ワイルド・カウ・ミルキングは、牛を追い回し、無理やりミルクを搾り取るロデオだ。
禁止条例は、イベントに反対する市民や動物保護団体や獣医、そして継続を求めるカウボーイやファンらが見守る中で可決された。
どんな競技なのか
ワイルド・カウ・ミルキングでは、母牛を子牛から引き離して競技場に放つ。そしてカウボーイチームが、投げ縄などで母牛を押さえつけ、ミルクを搾り取る。
動物の権利擁護活動家たちは、長年このイベントを残酷だと訴え、禁止を求めてきた。
過去には怪我をして安楽死させられた牛もおり、動物保護団体「ディフェンス・オブ・アニマルズ」は「馬鹿げているだけではなく極めて虐待的であり、危険で死をもたらす」と訴えていた。
ディフェンス・オブ・アニマルズのエリン・ドブジンさんは、アラメダ郡の決定を歓迎。「この禁止は、子牛から引き離されて苦痛を伴うイベントにさらされる授乳中の母牛を守る」と述べている。
また、郡監督委員のリチャード・ヴァレさんは20日の審議で、イベントは牛を大きなストレスにさらすと指摘。
「動物は演壇に上がることはなく、自らのために声を上げる機会がありません。誰が彼らを代弁するのでしょうか?」と訴えた。
<ワイルド・カウ・ミルキングの様子>
イベント自体は禁止された一方で、郡はロデオでの拍車と牛をより強く跳ねさせるための「バッキング・ストラップ」の使用は規制しなかった。
プロ・ロデオ・カウボーイ協会(ワイルド・カウ・ミルキングを公式に認可する団体ではない)の代表は、両方の決定を歓迎するとコメントした。
ハフポストUS版の記事を翻訳しました。
―――
ひとりひとりが、サステナブルな地球環境の中で、自分らしく生きていくためにーー。
ハフポスト日本版は「SDGs」「多様性」「働き方」の三つのテーマを大きな柱としています。時事ニュース、企画特集や個人の声を拾い上げるオピニオンなど多様な記事を発信し、ハフポストの記事から会話を始めること、多くの関係者と協力しながら社会問題を解決することを目指していきます。
Source: HuffPost